昔、山谷を通りかかると、電柱に
「路上で酒盛りをしないように」
と貼ってあった。で、夜になるとその掲示の前で酒盛りしてた。
公園も同様で、浅草の隅田公園には、よく割れたワンカップの残骸が散らばってた。
それに、噴水で体を洗ってる浮浪者もいた。昼日中、股ぐらを洗うなと、心の中で絶叫した。真っ黒に汚れた下に、倶利伽羅紋紋が彫られてたりすると情けなさもひとしおだった。
唐獅子牡丹の歌には浅草の観音様が出てくるけど・・・
話はどんどんそれて行くが、路上や公園での酒盛りを抑止するには、強い手段はおそらく有効性に限界がある。警察官や行政の職員が見回りし、注意などしたら、相手は酔っ払いだ、暴れたりするのがせいぜいだ。それに見回りする人たちが感染したら可愛そうだし、問題だ。
それだったら、公園や路上に低い音量で興ざめな音を流す方が効果的だ。
例えば、
おばちゃんの井戸端会議
社長の訓示
エンゲルベルト・フンパーディンク
なんかだ。
おばちゃんたちが、山田さんの奥さんや、鈴木さんのご主人のどうでもいい話を延々と繰り返しているのに耐性のある男はいない。社長の訓示も同じ。エンゲルは婆さんなら好きかもしれないけど、他は・・・
後、お経を流すとか、幽霊の幻燈を夜だけ壁に映すとかもいいかもしれない。
「強い」対策なんて聞くと、ああ、言葉に酔いはじめたなと感じるところだ。
もちろん、基本は欲しがりません勝つまではという気持ちだから、行政に全面的に協力するけれども。