2019年4月6日土曜日

反共みたいな自己規定は小さすぎますよ

前にも書いたが、マルクス主義党派が一度たりとも独自に革命を起こした事はない。

ロシア革命はアナーキスト、ケレンスキー派が革命にこぎつけたのを、レーニンが横取りしただけだった。

スペイン内戦は、アナーキストが政権を取り、クーデターを起こしたフランコ派と戦っている所を後ろから襲撃し、権力奪取をしたが、自分たちだけになったらフランコに負けてしまう大失敗に終わった。蛇足ながら、フランコが勝たなければ、スペインは情熱的にキリングフィールドとなっていただろう。フランコが勝って良かった。

中国は、国共合作をしたが、日本と戦ったのは国民党軍だけで、共産党軍は相変わらず国民党軍を攻撃しただけだった。当時は、アメリカが共産主義に甘かったために、中共はソビエト・ロシアの支援で国民党を撃破してしまった。中国の場合は、アナーキストの代わりに国民党が革命を横取りされたわけだ。国民党は、辛亥革命の革命党だったのを忘れてる人がいる。

東欧は、ソビエト・ロシアが占領した事でマルクス主義を標榜する社会主義国となった。

ここから、マルクス主義革命は、マルクス主義とは別の革命党派による革命があるか、マルクス主義国に占領されなければ起こらない事がわかる。

革命の横取りは、マルクス主義党派の横取りが成功したため、他の党派がいなくなってしまった事で不可能となった。マルクス主義党派は、他の党派を捕食し、絶滅させてしまったわけだ。

占領による革命は、大きな戦争がない時代には、秘密支援の形を取らざるを得ない。南米のいくつかの革命は後方支援、秘密工作による支援の成果だろう。だが、その成果も華々しいものとは言えないようだ。

もうひとつは、独裁者が社会主義を宣言する事で独裁=革命国家になる形があるが、議論の値打ちはない。

多くの国で共産党は腐敗しているが、例え、清廉潔白で知能の高い人士が結集した共産党、ないしマルクス主義グループが存在していたとしても、何ができるわけでもない。もし、間違って革命を起こせたとしたら、どこかの中国や北朝鮮のようなグロテスクな社会主義国家の支援を受けた勢力によって処刑され、革命を横取りされるだけだ。

だが、そんな事ももう起きない。
マルクス主義革命など、もう起きない。

だから、マルクス主義者に支持された左翼政党、左翼党派、運動、表面を柔らかく見せているリベラル政党、党派、運動など、消えゆく運命だ。無視していい。

現在の問題は、彼らと無縁だ。
反共が成り立たないのは、そういう理由だ。

重要なのは現在の問題であり、それは、まだ定義されず、姿を現していない問題かもしれない。