連休後、雑談をしていて驚くべき事に気がついた。
出勤についての話をしている時、ある人が
「カレンダー通り」
と言うので、
「じゃあ金曜日はお休みでしたね」
と応じると、
「いえ、カレンダー通りです」
と繰り返された。
相槌を打ってその場をしのいだが、どうもその人の定義では、カレンダー通りというのは、祝日はなく、土日だけが休みの事を言うらしいと後で思い当たった。
こちらの感覚では、カレンダーだと日付が赤く印刷されている日祭だけが休みだというのが「カレンダー通り」だ。どうもカレンダー通りに二通りの解釈があるらしい。
そこで検索してみると、土曜日が休みかどうかも解釈が分かれるらしい。週休二日が定着したためだろう。でも、「カレンダー通り」と言って、土曜日が休みの会社と、休みではない会社があるらしい。こうなると3通りになる。
とても基本的な事に、これだけ意味内容がバラバラだと、カレンダー通りという言葉は使えなくなってしまう。
日本人は「美しい日本語」とか言う時には、雰囲気だけでその気になってうっとりしているが、実際は、平気ででたらめなイントネーションで話していたり、言葉に対して鈍感だ。「カレンダー通り」はその結果のひとつなのだろう。
日本語は美しいかもしれないが、使っている日本人の多くが美しさを棄損している。