2021年8月27日金曜日

チャーリー・ワッツ追悼

ちょっと忙しくしていたら、チャーリー・ワッツが亡くなっていた。2021年8月24日の事で、年齢は80歳だった。

ローリング・ストーンズのリズム・セクションは強力で、抜群の推進力を持っていた。その推進力を担っていたのがチャーリー・ワッツだった。もう辞めてしまっているビル・ワイマンは今となっては目立たないベースに感じられるかもしれないが、ワッツとピッタリ合ったビートを出していた。ローリング・ストーンズのリズム隊が他の人達だったら、彼らはもっとつまらないバンドになっていただろう。事実、ワイマンが抜けた後のローリング・ストーンズはもうひとつつまらなくなっていた。

ローリング・ストーンズのワクワクする音楽は、ワッツとワイマンが支え、作っていた。

ワッツは元々ジャズをやりたい人だったから、これからはそっちの方でいい音楽を作ったかもしれない。いくつか残っている音源を聞くと、くつろげるジャズを演奏している。

ローリング・ストーンズはビートルズが解散した後、ロック音楽を引っ張ってきたバンドだった。イギリスのバンドは、アメリカ市場で受けて、アメリカで稼いでやっていくものなのだが、アニマルズやデーブ・クラーク・ファイブのように拠点をアメリカに移さずに人気を保って来たのはさすがだった。そのローリング・ストーンズを支えた唯一無二のドラマーとして、チャーリー・ワッツは記憶すべき音楽家だった。

ロック音楽が高齢者のものとなり、まあ、終わった今、かけがえのない人を失った事を、高齢者たちは気がつかないかもしれない。もちろん、その一切が若者には関わりのない出来事だ。