その頃、マルクス主義諸国は、様々な失敗を積み重ね・・・失敗と悪行のリスト・・・、軍事を除くあらゆる面で資本主義諸国に遠く及ばず、国民を不幸にしただけだった。
マルクス主義を現実の歴史過程から切り離して、いまだ実現していないものとすれば延命できると考えたのだろう。
よくも今更そんな事を言うもんだ、後出しもいいところだ、冗談じゃねえよと思うが、この場だけ百歩譲ってみる。
譲った後にまず問題となるのは、それで、今まで実現していないそのマルクス主義の革命とやらに、どんな必要性があるのかという事だ。
そんなの、別にいらないんじゃないのかと考えるのは、マルクス主義に取り組もうなんてよりも、はるかに自然で筋が通っていると思える。
また、そのマルクス主義は、当面、研究室から出る事が出来ない運命にあるが、それはどうだろうかという問題もある。
これまでのすべてのマルクス主義を間違いだと否定する事は、それに関わっていた人すべてを否定する事になる。彼らは間違いに深く影響されていて、間違い陽性だ。それを正しいマルクス主義に近づけたら、間違いの方が正しいマルクス主義に感染し、せっかくの正しいマルクス主義をロシア・マルクス主義に引き戻してしまう可能性がある。
従来のマルクス主義者は馬鹿ばかりなので治癒の可能性は極めて低い。
彼ら間違いマルクス主義は、従来の主流というか、それしかいなかったので、外から見たら、当然ながら同類にしか見えない。
そこで、正しいマルクス主義はロシア・マルクス主義の影響下にある人々の死滅を待つしかなくなる。
100年ぐらいは待つ必要があるかもしれない。
他にやる事がないなら、マルクス主義をいじる空虚を止めはしないが、譲るのはそこまでだ。実際はロシア・マルクス主義とその関係者の延命にしかならないに決まっている再評価など、無意味以上に有害だ。浅すぎるぞ。
そんな所になど未来はない。