2017年10月11日水曜日

トニー・ジョー、ありがとう

「雨の夜のジョージア」。
 最初に聞いたのはブルック・ベントンの歌で、シングル盤のジャケットは、セーターを来てナイロン弦のギターを抱えたベントンの姿だったと思う。
 驚くべきことに少年だった事があって、心に染みるいい曲だなと思い、覚えた。

 ギターを抱えた放浪者が貨車に乗り込んで雨をしのぐ。ボロボロになった恋人の写真に言葉をかけて気持ちを引き立て、ギターを弾いて時間をやり過ごす。ひどい雨の中・・・

 久しぶりにこの曲を聞いたのはボズ・スキャッグスの「メンフィス」という曲集の中でだった。「メンフィス」は曲、演奏、歌唱のどれもが素晴らしく、スキャッグスの最高傑作だと思う。「雨の夜のジョージア」はナイロン弦のギターが効果的に使われている。これは土砂降りの雨を避けた貨車で放浪者が弾くギターなんだ。

 この曲の作者はトニー・ジョー・ホワイトという人で、この他にはプレスリーがレパートリーにした「ポークサラダ・アニー」という作品が有名だ。

 トニー・ジョー・ホワイトは何だかボソボソと歌う。どうしてか、そのボソボソに惹きつけられて、ずっと聞いてしまう。
 娘はミシェル・ホワイトという歌手で、父親の作品「マヌーザ」を歌ったりしている。

 ベントンとスキャッグス、他にも多くの人が取り上げているホワイトの名曲。いつ聞いてもいい。


追記:セーター姿でギターを持っているシングル盤のジャケットは、ブルック・ベントンではなくて、クラレンス・カーターだった。長い間間違えていた。(2017.10.17)