2019年6月5日水曜日

ドゥテルテさん、女装はしたのかな?

フィリピンのドゥテルテ大統領が、「(自分は)かつてゲイだった」が「治った」と言ったらしい。

フィリピンのドゥテルテ大統領、「かつてはゲイだった」が「治った」

おやおや。

かつて、英国の数学者アラン・チューリングは同性愛者だったために裁判にかけられ、薬物治療を強制される判決が出た。で、あんまり馬鹿馬鹿しいので自殺してしまった。
チューリングはドイツのエニグマ暗号を解読した人で、第二次大戦の英雄と言っていい。でも、その功績は機密とされたため裁判で考慮される事はなかった。
チューリングが生きていたら、コンピュータの歴史は変わり、私たちはチューリング系の機械を使っていたかもしれない。アメリカで開発された機械は、チューリングのはるか後塵を拝していた。
今でも彼の名は「チューリング・テスト」として残っている。AIがチューリング・テストに合格したら、もう人間と変わらないと判断されるテストだ。
すでに英国は正式にチューリングに謝罪し、名誉を回復している。

で、ゲイが治るという話だが、おそらく世界の半分以上はそう思ってるだろう。

まず、イスラムはゲイ以外は全部、社会主義者は(同性愛は資本主義の病理であると、社会主義国内での存在すら認めていないから「治る」以前だが、とりあえずこっちに入れて)全部、西欧キリスト教圏でも何割かは・・・

日本では、昔から陰間茶屋があったり、「アレは格別だから、子供を作る前の若いうちに覚えちゃいけない」なんて話があったりして、たしなむ人が多かったと推測できる。殿様とお小姓がそうだったり、武芸者も師弟関係と重なってたりしてね。命がけの信頼関係という事だ。そんなだから治るとか治すとかいうものではなかった。

てな事で、ドゥテルテ大統領の発言は、しょうがないなと思うけど、キリスト教国フィリピンの指導者としては、それほど奇異な事を言ったわけでもない。