2019年3月13日水曜日

機能と性能

機能と性能の違いについての話になった。
付随機能のせいで、少しややこしくなった。
ラジオだったら、ラジオ放送を受信するのが機能で、音が良いとか、少々電波が悪くても受信するのが性能という理解でいいのだが、タイマーだの録音だの、色々な機能がついている場合があり、それは別に考えるのだという所がわかりにくかったようだ。

ラジオから放送受信機能をなくし、タイマーや録音を残したらラジオにならないが、タイマーや何やをなくしてもラジオとして問題はない。
ラジオにとって、放送受信機能は、ラジオである事を定義する本質的で主要な機能で、タイマーなどほかの機能は付随するものでしかない。

目覚まし代わりにラジオを使っている人がいても、それを目覚ましとは言わない。やはりラジオだ。
その人が目覚ましを目的としていて、他にはラジオを使わないとしても、社会的文脈として、それはラジオになる。
コンピュータをワープロにしか使わない人がいても(もう、そういう人、いなくなったとは思うけれど)、その機械はコンピュータだ。

ひとつの製品は、その主要な機能、本来目的とする機能で認識される。自動車のオーディオ機能がいくら良くても、あまり良く走らないのではしょうがない。自動車の最高峰といえばF1だが、オーディオもラジオもカーナビもついていない。

で、性能というのは、主要な機能の評価だ。高い低い、早い遅い、綺麗汚い、上手いまずい等々、さまざまな基準がある。

ここで問題なのは、「高機能」などという言葉が存在する事だ。言っておくが、「高機能、低性能」という言い方は可能だし、「高機能」などという言葉を使う者の頭は低性能に決まっている。あたりまえの話だが、辞書にはそんな言葉は掲載されていない。

ほとんどの亭主には、女房を怒らせる機能が付随しており、それが主要な性能となっている場合も多い。また、ほとんどの亭主は一瞬にして女房を激怒させるだけの極めて高い、その性能を有している。