2020年8月12日水曜日

香港民主派保釈の背景 心は折れる

香港警察に逮捕されていた民主活動家の周庭が保釈された。また、同じく逮捕されていた黎智英も近く保釈される見通しだという。

おそらく、逮捕してすぐに保釈するというのは、最初から決まっている筋書きだろう。心を折る第一歩だ。
保釈は執行を停止するだけで、事情によってはまた拘束される。つまり、香港警察=中共政府の意向次第でまた拘留される可能性がある。

中共がやりたいのは、世界の非難を浴びながら、民主勢力を弾圧する事ではなく、心理的に追い込んで、心を折り、場合によっては精神的に破綻させる事だ。
もちろん、かつてのように、世界が好意的な目で見ている時ならば、遠慮会釈なく、民主勢力など、家族ごと殺してしまう。
かつて、中国武術家たちが家族ごと殺されて行った実例がある。生き延びた武術家たちは台湾に逃れた。自分はやっとの事で逃れたが、家族が目の前で殺された武術家もいたという。これが中共のやり方であり、中国に限らず、ロシアでもどこでも、共産主義者のやり方だ。

今、これをやったら、世界はすぐに反応する。まだ、疑っているだけの人々がいるのはまどろっこしいが、「中国三千年の・・・」とかのんびりした事を言って、中国の手に乗せられていた時代だけは何とか終わろうとしている。言っておくが、中国三千年の歴史は、中共が否定、破壊した。そんなもの、中国には残っていない。

中国は、朝鮮戦争の時、ソ連の命令で参戦し、ろくすっぽ武器もなかったので、素手の人民を大量に前面に立たせ、ひたすら突撃をさせた。もちろん、次々と殺されるが、背後からも中国軍が撃って来るので、吶喊しなければならなかった。
この作戦の戦功で林彪は大出世した。中共らしい話だ。

中国軍は、米軍捕虜を収容所に入れ、過酷に扱い、洗脳した。理不尽な扱いで混乱させ、敵に依存するよう仕向けた。そして、中国の味方にした。これを「マンチュリアン・キャンディデイト」という。
これは、ソ連がシベリア抑留の日本兵にやって成功した事だった。抑留日本兵の多くが、日共党員となったり、日共の武装闘争に参加していた。
こうした収容所と比べたら、今アメリカがキューバに置いているグアンタナモは保育園だ。

中国は、朝鮮戦争のこの収容所=拷問施設の経験をはじめ、様々な蓄積を重ねている。行動科学として括られる中の、洗脳、心理操作、拷問といった分野では、ロシアとならぶ実力を持っている。
奴らは、心が折れるものだという事を知り抜いている。

香港の民主派は、こうした事と戦わねばならない。


本当なら、香港を捨てて、どこかで普通に生きて行く事をお薦めしたいのだが・・・