2020年10月27日火曜日

ハイブリッド戦時代の科学

 日本学術会議は、1950年に「戦争を目的とする科学研究には絶対従わない決意の表明(声明)」を、1967年には「軍事目的のための科学研究を行わない声明」を出されています。そして、2017年3月「軍事的安全保障研究に関する声明」をお出しになりで、上記2つの声明を継承するとなさいました。

安全保障研究に反対するというのは・・・どうなんでしょうかと思いますが、今はここは掘らないでおきましょう。


中国空軍の喬良、王湘穂が提唱した「超限戦」、西側で言う「ハイブリッド戦」の時代、ありとあらゆる事物が戦争に動員される事なってしまいました。残念ながら、戦争と平和の区別は取り払われてしまったのです。すべては戦争利用となりました。

そんなゲスと申しますか、無粋と申しますか、下品な事をしたのは、共産主義国家、元共産主義国家ですが、こちら(自由主義側)もしかたなしにではありますが、対応対抗しなければなりません。

「戦争」の定義が変わったのです。無制限に拡張された戦争の定義が平和を飲み込みました。平和は戦争の一局面にすぎないものとなりました。ここから中国を見ると、中国の行動の意味がよくわかります。中国は、もうずいぶんと前から私たちに戦争をしかけているのです。困った国ですね。

もう戦争目的も平和目的もありません。つまり、すべての科学研究が「戦争を目的とする」事になってしまいました。

さて、学術会議の先生方はそういう時代に「戦争目的」「軍事目的」を否定なさるのですから、それは「科学研究」をしないという事にしかなりません。環境の変化によって、学術会議は、科学を否定する機関になってしまったのです。それは文明の否定でもあります。日本は石器時代以前に戻るしかありません。


どうでしょうか。私は石器時代以前なんて嫌ですから、学術会議の偉い偉い先生方のご意見に反対します。「戦争を目的とする科学研究には絶対従わない」などというのは、戦争という政治を基準にして科学を従わせる事でしかありません。科学を政治の下僕にしたのです。そんな先生方が学術の上席を占めていらっしゃるというのは・・・いや、さすがお偉い。