2018年4月13日金曜日

トランプさん、男を見せてくれ!

 ソビエトロシアの崩壊を劇的な歴史として演出した情報機関KGBはFSBと名称を変更し、その後、新生ロシアの指導者のことごとくを輩出し、プーチンに至った。
 その間、偽のクーデタで粛軍を果たすなど、支配を確固たるものとして来た。
 その支配は表の政府機関にとどまらず、裏の暗黒街にも及んだ。FSBは旧来のロシア・マフィアを追放・粛清し、ボスの座におさまった。
 ロシアにおいてマフィアは企業の形態をとる。オルガルキである。
 政府、企業、暗黒街、そのすべてをFSBが支配する。
 ロシア・マフィアは売春、麻薬売買、人身売買を行っている。彼らの口にする黒パンの色は血が固まった色だ。
 ロシアは武器輸出第2位の国だが、マフィアの武器密輸はカウントされていないので、1位の可能性もある。
 これがプーチンの帝国である。

 フランスのエレネ・ブランなどの研究者がロシア=プーチンFSB帝国の脅威を警告していたが、欧米の奇妙な外交的配慮からか無視されて来た。
 その間、NATO本部から情報を盗み出したり、亡命ロシア・マフィアの暗殺を決行するなど、ロシアは秘密戦争を継続した。表の世界では、資源外交を展開する一方で、ウクライナの料金未払いを理由にガスの供給を停止し、ヨーロッパを凍えさせた。

 ウクライナでは、凶暴な新ロシア派を育て、実質的な侵攻を行った。
 ウクライナだけではない。高まる圧力に、いつ侵攻を開始しても不思議ではないと、北欧、バルト三国はロシアに身構えている。
 また、伝統的にロシアを警戒するポーランドも神経を尖らせている。

 偽の金日成を仕立て上げ、北朝鮮を捏造したのはロシアで、朝鮮戦争では毛沢東に中共軍を派遣させた。林彪は武器も持たない兵隊を大量に突撃させる、支那伝統の作戦を展開して米軍を呆れさせた。朝鮮戦争で米軍捕虜を虐待し、収容所で洗脳を行ったのは中共だが、これはロシアが日本軍捕虜に行った事だった。また、北ベトナムも同じ事をやった。
 北朝鮮の核開発は、パキスタンの核開発への協力によって技術を培ったものとされ、支那、北朝鮮、パキスタンは技術を共有している。この元はロシアの技術であり、それは、アメリカからスパイの手で持ち出されたものだ。
 支那は北朝鮮を抑えられる存在という役回りを利用して、外交カードにして来たが、核実験を止められなかった事で、ロシア以下の印象を強くした。
 極東情勢は、ロシア、支那、北朝鮮、韓国の身勝手な皮算用に左右される。最も弱いのは韓国で、日本は韓国と手を組まねばならない立場だが、信用できない。北朝鮮は確実に嘘しかつかないから、まったく信用できない。他は・・・

 中東では、ISISへの攻撃を大義名分に、従来から関係していたシリアに大きく肩入れし、反政府派への攻撃を展開するなど暴虐を展開している。
 同時に、核武装を目論むイランとの関係を強化した。イランもアサドを軍事支援し、シリアに部隊を派遣している。
 こうして、シリア、イラン、ロシアは共同戦線を築き上げた。この尻尾の方に、北朝鮮もつながっている。

 アサドのシリアは反政府派とされる民間人に毒ガスを使用したが、この許しがたい行為を糾弾するならば、その背景にある共同戦線をあなどるべきではない。この暗黒の共同戦線を粉砕し、世界に平和と安定をもたらすためには相当腹をくくらなければならない。
 テレサ・メイはやるとなったらやるだろうが、トランプはビジネスとは違って損切りが出来ないところを耐えきれるだろうか? それができたら、従来の政治的しがらみに縛られたエリート政治家たちの殻を破り、世界に自由を守った指導者として、アメリカの歴史に記されるだろう。
  トランプは男を見せられるだろうか?