2018年5月30日水曜日

真昼の暗黒って、古すぎたかな?

 クレムリンを批判していたロシア人ジャーナリスト、バグチェンコがウクライナの首都キエフで暗殺された。複数の銃撃を受け、救急車で病院に搬送される途中で死んだらしい。
 元軍人で、チェチェンで戦った事もあるバグチェンコは除隊後、ロシアのメディアで軍事特派員として働いていたが、次第にクレムリンを批判するようになり、ロシア内での敵視から出国し、ウクライナのメディアで仕事をしていた。
 バグチェンコは、ロシアによるウクライナのクリミア併合、ウクライナ東部の分離独立武装勢力に対する支持、シリアでのロシア軍の活動を批判していた。

 ソビエトで生まれ育ったプーチン以下、現ロシア政府は自由も法治も知らず、力による社会統制でやって行けると考えている。プーチンは、地上の政府、地下のマフィアのすべてを牛耳っている。だが、軍人からジャーナリストになった、リアルで論理的で知的な者は、プーチンのやり方を批判するようになる。
 ロシアはこうした本来なら力になる人物を抹殺してしまい、上層部は人殺しやスパイばかりの国家になっている。
 プーチン、何とかする機会を逃したね。ロシアは健全な国家になり、安定した豊かな社会を実現できるかもしれなかったのに、そういう未来は、もう指の間からこぼれ落ちてしまった。ロシアに残るのは共産主義時代と変わらない真昼の暗黒だけになる。